はるか昔、サトウキビは西洋から遠く離れた国々でしか知られていませんでした。

砂糖の原材料であるサトウキビの原産地は、南太平洋の島々~ポリネシア~で、紀元前8000年頃にはニューギニアで栽培化されて、後にインドに広まったといいます。

インドでは大人も子供もその茎を嚙んで甘い汁を吸っていましたが、やがてサトウキビの搾り汁を煮詰めて砂糖を作る技術が開発され、イスラム世界を通じてヨーロッパへと伝わっていきました。

現代でこそ、砂糖の摂り過ぎが問題になっているくらいですが、長い歴史の中で、人類にとって「甘味」は非常に貴重で特別なものでした。